2019年7月28日(日)
白書を読む
「少子化社会対策白書」
理想の子ども数 持てない
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内閣府「少子化社会対策白書」によれば、夫婦にたずねた理想的な子どもの数(「平均理想子供数」)は、2015年に2・32人となり、過去最低を更新しました。「理想の子ども数を持たない理由」は、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」が56・3%と断然トップ。30~34歳では8割を超えています。晩婚化や未婚率の高さとともに、経済的な負担が子どもを産み育てることへの壁になっています。
実際に持つつもりの子どもの数(「平均予定子供数」)も2・01人と過去最低を更新。調査時点の子ども数も、1987年の1・93人から15年には1・68人と減少が続いています。予定の子ども数が理想の子ども数を下回っている夫婦は全体の約3割です。
安倍晋三首相は参院選中に、合計特殊出生率(女性1人が生涯に産む子ども数の推計)が17年に1・43人になったとして「良くなっている」と誇っていました。
しかし、18年に生まれた子どもの数は過去最少を更新し、合計特殊出生率も3年連続で低下しています。人口を維持できる水準とされる2・07にも大きく届きません。
安心して子育てできる希望ある社会をつくるために、子ども医療費無料化の拡大や教育無償化が早急に求められます。