2019年7月8日(月)
アルジェリア 反体制派が対話へ
対暫定政権 膠着打開に期待
【カイロ=松本眞志】北アフリカ・アルジェリアの反体制勢力は6日、首都アルジェで会合を開き、政治の行き詰まりの打開を目指し、暫定政権側との対話を受け入れることを決定しました。野党や労組、市民運動の代表、元閣僚など500人が参加しました。
今年4月に国民の圧力で長期政権を担ってきたブーテフリカ前大統領が辞任。その後、新政権樹立の主導権をめぐり軍や暫定政権、デモに参加する市民の間で対立が発生していました。
デモ隊側が、軍や暫定政権主導の大統領選挙を拒否したことから、大統領選は2回も延期になりました。3カ月以上、政治の膠着(こうちゃく)状態が続いていることから、デモ隊側が対話路線に踏み出したことに期待が高まっています。
与党民族解放戦線(FLN)党首を務めたこともあるベンフリス元首相は、「現在のわれわれの責任は、政治危機を解決する国民的対話への貢献だ。暫定政権との対話では現在の選挙制度を改定し、しかるべき時期にこれを実施することを目的とする」と述べました。
会合では、選挙制度について、表現の自由、合理的な選挙期間の設定、透明性を保証する第三者による選挙監視機関設置などで一致しました。