2019年6月22日(土)
朝鮮半島問題 解決へ協力強化
中朝首脳会談 習氏、米朝対話の継続促す
非核化努力を評価
中国の習近平国家主席と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は20日、平壌で行われた会談で、朝鮮半島問題の政治解決に向けて協力を強化することで一致しました。習氏は「国際社会はあまねく朝米が対話を続け成果を出すことを望んでいる」と語り、非核化をめぐる米朝対話の継続を促しました。(釘丸晶)
中国外務省によると、習氏は今回の訪朝の目的を「中朝の友好を打ち固め、伝えるために、また朝鮮半島問題の政治解決のプロセスを後押しするために来た」と説明。「北朝鮮が半島の平和と安定を守り、半島非核化を進めるために払った努力を積極的に評価する」と述べました。
正恩氏は「この1年余り、情勢の緊張を避け、半島情勢をコントロールするため、多くの積極的措置を取ったが、関係国の積極的な回答は得られなかった」と米国への不満を語りつつ、「北朝鮮は忍耐を続け、同時に関係国が北朝鮮と歩み寄り、各自の合理的懸念に合致する解決方法を探ることを望む」と強調しました。
また正恩氏は「引き続き中国との意思疎通と協調を強化し、半島問題の政治解決プロセスで新しい進展を収め、半島の平和と安定を守るため努力したい」と表明しました。
今年は中朝国交樹立70周年に当たり、両氏は両国の「伝統的友好関係」をさらに発展させることで一致。習氏は「引き続き記念活動プランを実行し、教育、衛生、スポーツ、メディア、青年、地方等の分野で交流・協力を進めたい」と述べ、正恩氏は「中国経済の経験や方法を多く学び、経済発展と民生改善に積極的に尽力したい」と語りました。
正恩氏が主催した歓迎夕食会で習氏は、改めて半島問題の政治解決を訴え、「引き続き平和対話の旗を高く掲げ、地域と世界の平和、安定、繁栄の実現のため、さらに大きな貢献をしなければならない」と述べました。
正恩氏は「これまで通り、中国と肩を並べて前進し、朝中友好協力の新たな章をつづる」と語りました。