2019年5月15日(水)
F35B墜落 米、燃料管の欠陥認定
政府監査院 117機で交換必要
昨年9月に米国内で発生した米海兵隊F35Bステルス戦闘機の墜落事故について、米政府監査院(GAO)は7日付の報告書で、「製造上の欠陥」によって燃料管が破裂し、エンジンの出力を失ったことが原因だと認定しました。
米国防総省はGAOに、全世界に配備されている機体の約40%にあたる117機で同じタイプの燃料管を使用していたと明らかにした上で、昨年末までに大部分の交換を終えたとしています。
同事故はF35戦闘機の実戦配備開始以来、最初の墜落事故です。今年4月に発生した航空自衛隊F35Aの墜落が2件目となります。
米海兵隊は事故原因についていまだに「調査中」として明らかにしていません。しかし、岩国基地(山口県岩国市)にも16機のF35Bが配備されており、同様の事故が発生する危険がありました。日米両政府には説明責任があります。
報告書はさらに、F35は昨年4月28日の開発試験終了時点で900以上の欠陥を抱えており、今なお800以上の欠陥が残っていると指摘しています。
米軍当局は在日米軍を含む航空機の墜落事故が発生するたびに「人為的なミス」だと結論づけ、日本政府もオウム返しにしていますが、GAOはF35について、これまでも繰り返し同機の機械的な欠陥を指摘してきました。安倍政権はF35Bの42機購入など、147機もの“爆買い”を計画していますが、少なくとも空自F35Aの事故原因が判明するまで、購入は白紙にすべきです。