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2019年5月1日(水)

奨学金 無理な回収も

参院文科委参考人質疑 吉良氏質問に

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(写真)吉良よし子参院議員

 「高等教育無償化」を掲げる大学等修学支援法案についての参考人質疑が25日、参院文教科学委員会で行われました。

 大内裕和中京大教授は「高等教育無償化の法案とは呼べない」と述べ、岩重佳治奨学金問題対策全国会議事務局長・弁護士は「逆進性のある消費税でまかなうというのは矛盾だ」とし、「中間層の問題が取り残されている。貸与奨学金の返還制度に手がつけられていない」と発言しました。

 日本共産党の吉良よし子議員は、学費値上げについて質問。村田治関西学院大学長は今後も「当然のことながら学費を上げざるを得ない」と答えました。

 吉良氏は、法案で支援の対象となる大学の要件が設定され、職業に直結した勉学、実学を重視していることについて質問。大内氏は、「日本は諸外国と比べれば実学に偏っている。国際比較から考えてバランスを欠いている」として、定員割れ大学を支援の対象から外すことについても「大学の質とは関係ない」と述べました。

 吉良氏は、貸与奨学金の回収率が9割を超えていることについて質問。岩重氏は「無理な回収や無理な返済をしているのではないか」と述べ、諸外国の貸与奨学金制度では2~3割の延滞を見込んでいると紹介。日本の回収率の高さは「耐える強さに乗っかって甘えている」と述べました。


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