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2019年4月28日(日)

辺野古工費 青天井

土砂単価3倍・軟弱地盤・基地の仕様「米次第」…

表:辺野古新基地建設に係る経費の支出済み額

 防衛省は、2018年度の辺野古新基地建設に関する支出済み額については計算中だとして明らかにしていませんが、埋め立て土砂投入が始まっており、支出額が膨らんでいることは間違いありません。また、土砂の値段がつり上がっている可能性もあります。

 実際、3月の参院予算委員会での日本共産党の小池晃書記局長の質問で、埋め立てに用いられている岩ズリの平均単価が1立方メートルあたり5370円と、護岸建設用土砂の単価(1立方メートル1870円)よりも約3倍も高くなり、埋め立てに要する土砂全体(129万立方メートル)で45億円も過大となっていることが判明しています。

 防衛省は、埋め立て工事について、「土砂の調達や輸送費等が相場にも左右され、また未だ大部分が契約に至っていない」としており、土砂の調達費用がさらに高騰する可能性を排除していません。

 また、同省は「飛行場施設整備に要する経費は、今後、格納庫や滑走路等の個々の建物の仕様や構造等を日米間で調整し、具体的な設計を経た上で経費を見積もる必要がある」としています。米国の要求次第では、いっそうの費用負担を押し付けられるおそれがあります。

 これに加え、当初想定していなかった大浦湾側の軟弱地盤の地盤改良工事があります。7・7万本の砂杭(すなぐい)を打ち込む難工事となり、国内の最大施工実績の深さ65メートルを超える70~90メートルの地点もあり、膨大な費用と時間がかかると指摘されています。

 地盤改良に使う砂は651万立方メートルと、沖縄県の砂利採取量の数年分に相当する膨大な量が必要で、県外から搬入する場合、さらに輸送費がかさむことになります。

 沖縄県は、地盤改良工事の費用は約1500億円、新基地完成までの総工費は最大2兆6500億円と試算しています。

 安倍政権は新基地建設を進めるにあたり、「丁寧に説明をして、地元の理解、協力を得たい」と繰り返しながら、これからかかる工事費用も工期も明らかにせず、まともに説明しないまま見通しのない工事を強行しています。

 安倍政権は、県に地盤改良のための設計変更を申請する予定ですが、「オール沖縄」の玉城デニー知事の県政が申請を認めないことは確実です。工事を中止し、無駄な税金の支出をやめるべきです。


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