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2019年3月20日(水)

FMSが軍拡増長

井上氏 「特措法」延長を批判

参院外防委

写真

(写真)質問する井上哲士議員=19日、参院外防委

 日本共産党の井上哲士議員は19日の参院外交防衛委員会で、「防衛装備」に最大10年の長期契約を認める「特定防衛調達特措法」を5年延長する改定案に関し、兵器調達に伴う後年度負担の増大に加え、2019年度予算で初めて特定調達の対象となる米国の有償軍事援助(FMS)が軍拡を増長すると批判しました。

 井上氏は、FMS調達に関し、「防衛品」の不具合を米国に是正するよう要求するのが遅れ、12件・3194万円が却下されたことなどについて、会計検査院が17年に改善処置を要求したことに言及。その後もずさんな調達が続いているとして認識をただしました。

 岩屋毅防衛相は「指摘を重く受け止め、認識の徹底をはかった」などと答弁。井上氏は、検査院の報告が、防衛省は「(米国政府から)十分な説明を受けられない」ことを理由に「疑義の解明を十分に行わないまま」調達を続けていると述べていることを示し、「価格も納期も米国次第というFMSの構造的な問題だ」と強調しました。

 井上氏は、19年度の当初予算案を上回る規模の後年度負担(累積額5兆3613億円)に加え、兵器の維持整備費もFMSで高額になると指摘。同年度に過去最高の9414億円(陸海空自衛隊では8953億円)に達したことにふれ、今後5年間の見込み額をただしました。

 防衛省の鈴木敦夫整備計画局長は、3自衛隊で「約4兆2200億円」と明らかにしました。

 井上氏は特措法を延長しFMSまで適用すれば「一層の財政硬直化を招き、軍拡につながる。特措法の延長はやめるべきだ」と主張しました。


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