2019年3月17日(日)
大統領在任延長に抗議100万人
アルジェリア 与党幹部も支持
【カイロ=松本眞志】アルジェリアで15日、ブーテフリカ大統領の在任延長に対する抗議行動が行われました。中東メディアは、首都アルジェだけで100万人規模に達したと報じています。与党・民族解放戦線(FLN)の幹部の一人も公式に国民の行動を支持しました。
FLN幹部のフセイン・ハルドゥン氏は、「大統領の長期に及ぶ統治は、いまや過去のものとなった」と発言。「党はデモを支持し、その目的に向かって前進しなければならない」と述べました。与党幹部がメディアを通じてデモを支持すると公式に表明したのは初めてです。
カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、アルジェ南方のハッシルメル地区にある天然ガス・石油関連施設の労働者たちはストライキに突入し、「ブーテフリカ氏が在任し続けるならば、操業を完全にストップさせる」と警告。労働者たちは、新大統領を選出する選挙をブーテフリカ氏が早期実施するまでストを継続する構えです。
今回のデモを「アルジェリア史上最大」というアルジェリア人ジャーナリストのアブドルカデル・ジュマア氏は、アルジャジーラを通じて、「若者や高齢者が男女を問わず、体制の転換と選挙延期の拒否を叫んでいる」と述べました。
アルジャジーラによると、デモに参加した20代の若者ムスタファ・カリムさんは「大統領と体制側のならずものたちには、いますぐ出ていってもらいたい」といいます。
医師のマジド・ベンジダさん(37)は「われわれが疲れていると考える者は間違っている。抗議行動は続くだろう」と述べました。子どもを連れて参加したモハメド・ケミムさんは「よりよい未来を希望する」と語りました。