2018年12月13日(木)
袴田さんの釈放 永遠に
国会前行動 姉ら訴え
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静岡県で1966年、一家4人が殺害された「袴田事件」で、死刑が確定した袴田巌さん(82)の再審開始決定を東京高裁が今年6月に取り消してから半年となる12日、袴田巌さんの再審無罪を求めるアピール行動が衆院第2議員会館前で行われました。主催は同実行委員会で約180人が参加。行動後、記者会見しました。
静岡地裁は2014年、犯行時の着衣に付いた血痕のDNA型が袴田さんの型と一致しないとの鑑定結果を根拠に再審開始を決定。死刑と拘置の執行も停止し、逮捕以来48年ぶりに袴田さんを釈放しました。これに対し検察が即時抗告し、東京高裁がこれを認め再審開始を取り消したため、弁護側は最高裁に特別抗告しました。
袴田事件の弁護団の角替清美弁護士は「袴田さんが再収監されることになれば、裁判所が一度冤罪被害者と認めた人がまた死刑囚になるという前代未聞の事態となる。司法が機能不全に陥るようなことは許すことはできない」と訴えました。
袴田巌さんの姉の袴田秀子さん(85)は「皆さんのおかげで巌は出てきました。本当にうれしかった。私の表情も変わったと思います。苦しかったことも忘れてにこにこしています。これが永遠に続くことを願っています」と話し支援の協力を呼びかけました。
日本共産党の仁比聡平参院議員が参加しあいさつ。社民、自民各党の議員もあいさつしました。
同日、国民救援会と再審・えん罪事件全国連絡会が主催で国会議員要請行動と最高裁係属免罪事件の勝利をめざす集会が国会内で行われ160人が参加。日本共産党の藤野保史衆院議員があいさつしました。