2018年12月4日(火)
COP24inポーランド
温暖化防止 議論始まる
「パリ協定」実施ルールめざす
|
【カトウィツェ(ポーランド南部)=伊藤寿庸】国連の気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)が2日、ポーランド南部カトウィツェで開幕しました。約200カ国の政府代表団や国際機関、非政府組織の代表など約2万人が14日まで議論を行います。
地球温暖化防止の国際合意である「パリ協定」の「実施ルール」を定めることが会議の大きな目的です。初日の会議で、議長に選出されたポーランドのクリティカ環境副大臣は、このルールの策定で「パリ協定に生命と内容を吹き込む時だ」と述べました。
パリ協定には、温暖化の進行や科学的知見などに基づいて、5年ごとに目標をより厳しく見直す仕組みがあります。しかし公平な責任分担や透明性の確保、さらには「共通だが差異ある責任」の理解などをめぐって、先進国と途上国の間に深刻な対立があり、議論は難航が予想されています。
国連気候変動枠組み条約のエスピノサ事務局長は、「気候変動による多くの犠牲と破壊」が生まれており、緊急な行動が必要だと力説しながらも、会議が「緊張した、長い困難なプロセス」となると述べました。
アルゼンチンで開かれた20カ国・地域(G20)首脳会議で、米国はパリ協定離脱の意向を改めて表明。またボルソナロ次期大統領がパリ協定離脱を示唆したブラジルは、来年のCOP25の自国開催を辞退すると通告。次期議長国が不在という波乱含みの開幕となりました。