2018年12月3日(月)
化石燃料の時代 終わらせよう
ベルリン・ロンドンでデモ
COP24に連帯
|
【ベルリン=伊藤寿庸】国連の気候変動枠組み条約第24回締約国会議(COP24)の開幕を前に、ドイツのベルリンや英国のロンドンで1日、気候変動の阻止を求めて市民がデモ行進しました。
ベルリンの首相府前では、「石炭やめろ、気候を救え」をスローガンに15の環境団体が主催する集会が開かれました。ドイツは、温室効果ガスを大量に排出する褐炭(低品位の石炭)の採掘や発電のための利用が今も続いており、環境団体は早期停止を求めています。
ステージからは、「戦争難民よりも気候難民の方が多くなった。化石燃料の時代を一刻も早く終わらせよう」「基本法(憲法)には次世代のために環境を守る責任があるが、ドイツはエネルギー転換の後進国に転落した」などの発言が続きました。
参加者は、黒焦げの木に扮(ふん)したり、シロクマの着ぐるみを着たりして、気候変動対策を訴え、行進しました。
独中部カッセルから電車で3時間かけて参加したハンス・シュミットさん(75)は「政治家がやるべきことをやっていない。もっと再生可能エネルギーに投資をすべきだ」と語ります。
デモは、褐炭露天掘り鉱に近い西部ケルンでも同時刻で行われました。
ロンドンでは、ポーランドで2日に開幕するCOP24に参加している環境活動家や発展途上国の人々に連帯して、市民らがデモ行進しました。英国中部で始まった天然ガスのフラッキング(水圧破砕法)による採掘や、ロンドン・ヒースロー空港の第3滑走路の建設計画などを、温室効果ガス削減に逆行する動きとして批判しました。