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2018年11月23日(金)

“給食は対象外”に批判次々

子ども・子育て会議 政府の幼保無償化提案に

 2019年10月から実施予定の3歳以上の幼児教育・保育の無償化をめぐり、安倍内閣は22日の「子ども・子育て会議」に、給食費を無償化の対象から外す案を示しました。会議のメンバーからは「給食は食の知識や大切さを伝える場。単なる食事の提供ではない」(塚本秀一・全国私立保育園連盟常務理事)、「保育所の生活を豊かにする視点から乖離(かいり)している」(佐藤秀樹・全国保育協議会副会長)などの反対意見が相次ぎました。

 内閣府によると、子ども1人あたりの給食費は主食(ご飯など)が月3000円、副食(おかず)が月4500円。現在、3~5歳の子どもが保育所に通う場合、主食は実費で、副食は保育料に含めて負担します。一方、幼稚園は主・副食とも実費払いです。

 政府案では、幼稚園と保育所の負担方法をそろえるとして、保育所も主・副食とも実費徴収にします。生活保護世帯や市町村民税非課税世帯、一人親世帯などは副食費の免除を継続します。同日の会議では、免除対象とならない低所得世帯では、無償化前より実質負担が増加する可能性があるとの意見も出されました。実費徴収による事務負担の増加を懸念する声も出されました。

 安倍晋三首相は17年9月、消費税10%増税を財源として「全ての子どもたちの幼稚園や保育園の費用を無償化する」と公約。消費税の使途変更を口実に衆院を解散しました。

 現在、子育て世代に痛みが直撃する10%増税に向けた動きを着々と進めながら、給食費を無償化の対象から外すことは明白な公約違反で、子育て支援に逆行しています。


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