2018年10月25日(木)
東京医大に受験料返還請求へ
支援弁護団「女子差別 成績開示も」
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東京医科大学の入試で女子受験生らが不利になる得点操作が行われていた問題で、支援弁護団は24日、文部科学省で記者会見し、東京医科大に対して元女子受験生約20人の成績開示と、受験料の返還を請求すると発表しました。女子差別の実態を隠して不当な受験をさせたとして、1年度あたり10万円の慰謝料も求めます。
弁護団は29日に大学側に請求書を手渡し、2週間以内の回答を求める方針。回答によっては、訴訟を含む法的手段も検討するといいます。
昨日公表された第三者委員会の第1次報告によれば、今年と昨年の入試で55人の女子受験生が、合格ラインに達していたにもかかわらず不正に不合格とされていました。
会見で弁護団の打越さく良(さくら)弁護士は「限られた期間でこれだけの人数とは、言葉がない」と批判。成績開示によって不当に不合格とされていたことが判明した場合、さらなる慰謝料や損害賠償もありうるとしました。
弁護団は、被害受験生に着手金と実費を求めない方針。
医学部入試をめぐっては、文科省は同大のほかにも複数の大学で不適切な事例があったとしながらも、大学名を明かしていません。角田由紀子弁護士は「文科省には受験生の不安を解消する責任がある。大学名を公表すべきだ」と指摘しました。