2018年10月24日(水)

背景に戦争する国づくり

「明治１５０年式典」　市民が反対集会

（写真）明治150年礼賛式典に反対する集会参加者＝23日、衆院第２議員会館

　安倍政権が２３日に開催した「明治１５０年記念式典」に反対する「『明治１５０年礼賛式典』徹底批判！緊急集会」（村山首相談話を継承し発展させる会主催）が同日、国会内で行われ、日本共産党、立憲民主党、自由党、社民党、参院会派「沖縄の風」の４野党１会派が参加しました。

　日本共産党の井上哲士参院議員は、天皇専制の明治憲法の下で朝鮮半島などの植民地支配や侵略戦争でアジアに多大な犠牲を強いてきた戦前の歴史を紹介し、「明治１５０年の前半が負の歴史なのは明らかだ。そこに目をふさぐ安倍政権の明治礼賛は時代錯誤で危険だ」と批判。安倍晋三首相の歴史認識の発想は、日本の侵略戦争を「自存自衛の戦争」と美化する「靖国史観と同じものだ」と指摘し、「背景には９条改憲で戦争する国づくりを進める安倍首相の意向がある。絶対に許さないという共同を広げよう」と力を込めました。

　立憲民主党の杉尾秀哉参院議員は「明治の負の歴史に向き合わず、うそとごまかしを続ける安倍政権には我慢できない。市民と野党が一丸となって来年の選挙で安倍政権を倒そう」と訴え。沖縄の風の糸数慶子代表・参院議員は「明治改元は琉球処分がなされた沖縄にとって苦難の原点だ。現在の米軍基地の押しつけをやめるべきだ」と批判しました。

　自由党の森ゆうこ参院議員は「明治維新の中で失われた命に目を向けるなど、政治家は歴史を直視すべきだ」と強調。社民党の福島瑞穂副党首・参院議員は「戦前に無反省の一方で、憲法９条からの脱却を狙う安倍内閣を一刻も早く倒そう」と呼びかけました。

　「発展させる会」の藤田高景理事が主催者あいさつし、高嶋伸欣琉球大学名誉教授が基調講演し、元外務省国際情報局長の孫崎享氏はじめ歴史学者や弁護士らが発言しました。