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2018年10月20日(土)

交流・対話継続で一致

米中国防相が会談

 【北京=釘丸晶】マティス米国防長官と中国の魏鳳和(ぎ・ほうか)国務委員兼国防相は18日、東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の国防相会議に出席するために訪れたシンガポールで会談し、両軍の交流強化やリスク管理、対話継続で一致しました。米中の貿易摩擦が、台湾問題や南シナ海問題など軍事的緊張関係にまで発展する中、両軍の衝突を防ぐ意思を明確にしました。

 中国メディアによると、マティス長官は「米中間の競争は敵対を意味しない。両軍の交流を続け、両軍関係を正しい軌道に沿って発展させたい」と強調。魏国防相も「世界と地域の平和と安定を守るため共に積極的な貢献をしよう」と応じました。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)によると、会談は1時間半に及び、マティス氏は魏氏の訪米を要請し、両軍の意見の食い違いについて話し合うことを呼びかけました。

 ロイター通信によると、シュライバー米国防次官補は会談後、記者団に対し、双方は「ハイレベルの意思疎通」の継続で合意したと紹介。緊張が高まる状況下で、「悲劇的な事態にまで拡大させないことを確認した」と語りました。

 19日付の中国紙・環球時報は社説で、「両国が軍事対立を回避すれば、両国関係がうまく変化するチャンスと余地がある」と歓迎しました。

 米国は9月、ロシア製兵器購入を理由に、中国人民解放軍装備発展部と同部長を制裁対象に指定しました。米国議会は同月、台湾へ3億3000万ドル(約370億円)分の武器売却を承認。9月末には、米太平洋艦隊が「航行の自由作戦」を実施した際、中国海軍の駆逐艦が異常接近するなど軍事的緊張が高まっていました。


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