2018年10月17日(水)
日本・ベトナムの両共産党
第8回 理論交流始まる
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【カントー(ベトナム南部)=井上歩】日本共産党とベトナム共産党の第8回理論交流会議が16日、ベトナム南部メコンデルタのカントー市で開幕しました。「現代におけるマルクス主義の生命力」をテーマに、日本共産党代表団長の田中悠書記局次長、ベトナム共産党のグエン・スアン・タン党書記・理論評議会議長がそれぞれ基調報告しました。
田中氏は、「マルクスの理論が日本共産党綱領にどう生かされているか」の角度から、科学的社会主義が世界と日本の現実を分析し変革していく指針となっていることを報告しました。
田中氏は、現代資本主義世界の格差の拡大、労働環境の悪化、気候変動などの実態に、マルクスの理論が解明した資本主義の矛盾が表れていることを指摘。社会変革に関するマルクスの理論を引用しながら、党綱領が労働時間の抜本的短縮によってすべての人に全面的発達の条件が生まれる未来社会の展望を示していることを報告しました。
綱領の多数者革命と社会の段階的発展の立場についても説明しました。
田中氏はまた、党綱領の発展に結実した党の理論活動の歴史を紹介。スターリンによって国際的“定説”とされてきた理論を清算し、マルクスの本来の理論をよみがえらせてきたことを強調しました。
タン党書記・理論評議会議長は、マルクスの理論をベトナムの現実条件に合わせ創造的に適用し、ドイモイ(刷新)と「社会主義志向の市場経済」を通じて、社会主義を目指している取り組みを報告。経済発展と国民生活向上の成果を紹介するとともに社会の進歩と公平の確保に努力していると強調しました。