2018年9月20日(木)
米マクドナルド労働者 セクハラ撲滅へ スト
業界で初めて
米ファストフード大手マクドナルドの労働者たちが18日、フランチャイズ店舗でのセクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を告発し、同社に対して効果的な対策を取るよう求めて、本社のあるシカゴなど主要10都市でストライキを行いました。主催者によると、米国でファストフード業界の労働者がセクハラ撲滅を求めてストを実施するのは初めてです。(島田峰隆)
連邦最低賃金の時給15ドルへの引き上げを求める団体などが呼び掛けた行動です。セクハラや性暴力を告発する「#Me Too(私も)」運動が世界的に広がるなか、「マクドナルドの#Me Too運動」と銘打っています。
米メディアによると、シカゴ、ロサンゼルス、ニューオーリンズ、ミルウォーキーなどで集会を開催。参加者は「セクハラはもうごめんだ」などと書いたプラカードを掲げました。
民間調査機関によると、2016年の調査ではファストフード業界の女性労働者の40%がセクハラを受けたことがあると回答しています。
スト参加者はマクドナルド社に対し、▽管理職や労働者向けのセクハラ防止のトレーニング実施▽告発を受け付けるシステムづくり▽労働者、フランチャイズ店舗、全国的な女性団体の各代表で構成する委員会の設置―を求めました。
現地からの報道によると、シカゴ郊外のマクドナルド店舗で働く女性(26)は「私たちがカウンターの裏、トイレ、倉庫で経験していることは一般に知られていません。今日の行動で広く知られることを望みます」と集会で発言しました。
別の元女性労働者(26)は、セクハラを受けても解雇を恐れて泣き寝入りする労働者が多いと強調。「でも今こそ『もう時間切れだ』と声を上げるときです」と語りました。