2018年9月5日(水)
サンゴ採捕を不許可
沖縄県が防衛局に通知
沖縄県は3日、同県名護市辺野古の米軍新基地建設予定海域にあるサンゴ類について、沖縄防衛局から申請があったすべての特別採捕(移植)許可申請を認めませんでした。同日、防衛局に文書で通知したと発表しました。
県は8月31日に前知事の公有水面埋め立て承認を撤回したことで「当該承認に基づく環境保全措置を実施する事由が消滅し、本件許可申請について、その必要性が認められない」と不許可にしました。
県が不許可としたのは、防衛局が4月24日付で申請した小型サンゴ類約830群体とショウガサンゴ1群体、同じく4月24日付の大型サンゴ類22群体、6月19日付の小型サンゴ約3万8760群体―の3件。防衛局は、新基地建設の環境保全措置を目的とした造礁サンゴ類の移植技術に関する試験研究を採捕の目的としていました。
工事を進めるには、再申請して特別採捕許可を得る必要があります。国は農林水産相への不服審査請求や、処分取り消しを求めて県を提訴する可能性があります。
県は7月13日、防衛局から申請があったオキナワハマサンゴ9群体の特別採捕を許可。防衛局の申請内容に行政手続き上の不備がなくなれば、許可せざるを得ないとの考えを説明していました。