2018年8月30日(木)
イタリアのパイロット組合
ライアンエアーと協約
【ベルリン=伊藤寿庸】欧州で最大の格安航空会社ライアンエアーと交渉を続けていたイタリアのパイロット組合ANPACは28日、同社との団体協約に組合員多数が賛成したと発表しました。
ライアンエアーは昨年12月、各国で相次いで結成された労組がストライキを決議する中で、労組を初めて承認。しかし会社側の交渉姿勢に誠意がないとして、労組はこの夏、イタリアを含む各国で最大規模のストを実施し、雇用の安定や賃上げ、労働条件の改善を要求していました。
ANPACは、パイロットに対する適切な報酬が盛り込まれ、労働者保護と保障が改善されたとして、「結果に非常に満足」しているとの声明を発表しました。
イタリアは、同社にとって英国に次ぐ欧州第2の市場。ストによって、夏の旅行シーズンに多くの便が欠航し、利用者からも厳しい批判にさらされていました。
会社側は、ANPACとの最初の団体協約を「歓迎」し、まもなくアイルランドのパイロットとも同様の協約を結ぶ意向を表明。英国、ドイツ、スペインのパイロット組合とも交渉を行いたいとしています。