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2018年8月17日(金)

米中間選挙予備選 サンダース派堅調

初のトランスジェンダー知事候補も

 【ワシントン=遠藤誠二】14日に実施された米中間選挙(上院議席の3分の1、下院全議席、知事、州議会など。11月6日投票)の予備選で、民主党ではサンダース上院議員含む複数の同派候補が勝利しました。東部バーモント州の知事予備選(民主)では、男性として生まれて性転換したクリスティーン・ハルクィスト候補者が勝利しました。


 ハルクィスト候補は48・3%の票を獲得し、他の3候補を大きく引き離しました。本選で共和党現職のスコット候補とたたかいます。勝利すれば、初のトランスジェンダー知事の誕生となります。

 ハルクィスト氏はサンダース派ではありませんが、サンダース氏は「一緒に歴史をつくり、11月の選挙に勝とう」と同氏に声援を送りました。

 バーモント州選出のサンダース上院議員は14日の予備選で、94・4%の圧倒的な得票で秋の本選挙に進みました。同氏はツイッターで、「今夜、バーモント州民から力強い支持をもらった。本当にありがとう」と有権者に謝意を伝えました。

 北部ミネソタ州では、下院5区の予備選で、ソマリア(アフリカ東部)難民出身のサンダース派女性候補=イルハン・オマール候補が48%を獲得し勝利しました。オマール氏は本選でも勝利の可能性が高く、初のソマリア系国会議員誕生の期待が高まっています。

 ミネソタ州司法長官選に出馬したサンダース派のエリソン下院議員も、予備選で他の4候補に圧勝しました。

 中西部ウィスコンシン州下院1区では鉄鋼労働者出身のランディ・ブライス氏(サンダース派)が民主党予備選に勝ち、共和党ライアン下院議長の引退に伴う選挙に挑みます。

 東部コネティカット州では、民主下院補選で教師出身のジョハナ・ヘイエス候補が62・2%の票獲得で圧勝。サンダース派ではありませんが、ニューイングランド地方で初のアフリカ系アメリカ人の民主下院議員誕生の可能性があります。

 サンダース派 民主党内の進歩派。2016年の大統領予備選でサンダース候補(上院議員)を支持。民主的社会主義者を標ぼうし、環境保護、公的医療制度の確立、公立大の授業料無償、最低賃金引き上げなど、大企業・富裕層でなく、国民のための経済政策を主張。各地の労働組合や非政府組織(NGO)と連携し活動。下院、各州議会などで同派出身の議員が誕生しています。民主党内での勢力拡大を追求中。


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