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2018年8月14日(火)

人種差別と警察暴力続く米国

NFL選手 今年も抗議

トランプ氏 またどう喝

 【ワシントン=遠藤誠二】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)の一部の選手が、9月のレギュラーシーズンを前に行うプレシーズンで、人種差別やアフリカ系住民への警察の暴力に対し、昨年同様、国歌斉唱時に抗議の意思を示しています。トランプ大統領は昨年に続き選手を批判しており、両者の対立は今シーズンも続きます。

 9日に各地で開かれた試合前の国歌斉唱時、マイアミ・ドルフィンズのスティルス選手、ウィルソン選手が膝をつき抗議。フィラデルフィア・イーグルスのベネット選手は、グラウンドに姿を現さず、キャプテンのジェンキンス選手ら2人は立ち上がって右こぶしを掲げました。ジャクソンビル・ジャガーズの4選手も、国歌斉唱時にロッカールームにとどまりました。

 トランプ氏は10日、「これはフットボールの試合だ。ファンは多額のお金を払い、観戦に来ている。ほとんどのお金は選手に行くのだ。別の抗議の方策を探せ」とツイート。国歌に敬意を払えないのなら、「金をもらわず(出場)停止だ」と脅しました。

 2016年にサンフランシスコ・フォーティーナイナーズのキャパニック選手(当時)が始めた膝をつく抗議行動は他の選手やコーチにも広がりました。NFL側は選手の抗議行動を規制するルールを導入しようとしましたが、選手側の反対でとん挫しています。

 米国内では、未成年者を含む無実の市民への発砲・殺害など、アフリカ系住民への警察の暴力が後を絶ちません。トランプ氏は、解決に取り組む姿勢を示さず、NFLの選手を攻撃しています。

 米プロバスケットボール協会(NBA)のレブロン・ジェームズ選手(ロサンゼルス・レーカーズ)は、トランプ氏を「スポーツを使い、われわれを分断しようとしている」と批判しています。


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