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2018年8月3日(金)

ASEAN結束さらに

外相会議 機構強化策を議論

 【シンガポール=井上歩】東南アジア諸国連合(ASEAN)は2日、当地で外相会議を開き、南シナ海問題などの地域・国際情勢と機構の強化策などを議論しました。

 シンガポールのリー・シェンロン首相は開幕演説で、大国の影響力の増大など、国際情勢の不確実性が高まっていると指摘し、「この状況下、ASEANが地域内外で重要であり続けるためには、何よりも結束の維持に努めなければならない」と強調しました。リー氏は、主要国間の貿易をめぐる緊張や多角的貿易体制に対する圧力の高まりに言及し、経済統合の深化や先端技術の活用でASEANを強化することが重要だと強調しました。

 同国のバラクリシュナン外相は、ASEANが基本原則を堅持しつつ時代にあわせて進化し、地域の結束を維持することが情勢の不透明な時期に求められていると強調。共同体構築の努力を倍加するとともに、ASEAN中心の多国間枠組みを通じた「域外諸国との協力がカギだ」と指摘しました。

 共同声明案によると、南シナ海問題に関してASEANは、法的・外交的プロセスを全面尊重し、国際法に従った紛争の平和的解決を支持する原則を確認。南シナ海を軍事化せず、情勢を複雑化させる行動を自制する重要性を強調しています。

COC交渉進展ASEAN表明

 シンガポールのバラクリシュナン外相は2日に開かれたASEAN・中国外相会議で、南シナ海の紛争の激化を防ぐための南シナ海行動規範(COC)の交渉で進展があったと発表。ASEAN側と中国が6月、今後の協議の基盤となる単一の交渉用草案で一致したと明らかにしました。


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