しんぶん赤旗

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日本共産党

2018年6月18日(月)

自作録画使用限定反対

井上氏 公選法改定案で指摘

 参院政治倫理選挙特別委員会は13日、参院選挙区候補が自ら作成した録画を政見放送に使用することを認める公職選挙法改定案(議員立法)を賛成多数で可決しました。日本共産党は、自作録画の使用を政党公認候補などに限定するのは、公選法の平等原則に反すると反対しました。

 同案は、政見放送に手話通訳や字幕の付与を可能にするなど、候補者の政見をより効果的に伝えることを目的としていますが、「品位保持」を理由に自作録画の使用を国会議員5人以上か得票率2%以上の政党や確認団体の公認・推薦候補に限定しています。

 採決に先立つ質疑で日本共産党の井上哲士議員は、候補者の選挙運動は全て平等だとしている公選法に不平等を持ち込むと指摘。総務省の大泉淳一選挙部長も、現行法で「候補者の属性による選挙運動の規制の差異はない」と認めました。

 井上氏は、参院選挙区選挙の主体は候補者個人であり、これまでも政党の公認・推薦を受けずに当選した多くの議員が重要な役割を果たしてきたと紹介。政党優遇を持ち込むことは、市民と政党が共同で擁立する候補者への妨げとなり、参院のあり方と歴史にも反すると批判した上で、「品位保持」を理由に差別する合理性はないと追及しました。

 提出者の古賀友一郎議員(自民)は「品位保持を担保するため、客観的で合理的な政党要件を用いる。最高裁判例に照らし憲法上、許容される範囲内」だと合理化しました。


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