2018年5月2日(水)
アジア 労働者熱く
権利擁護など掲げメーデー
セクハラ一掃も 韓国
メーデーの1日、アジア各国で、労働組合などが中心となって、労働者の権利擁護などを掲げて集会やデモを行い、多数の人たちが参加しました。
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【ソウル=栗原千鶴】韓国では、ナショナルセンターの一つ、全国民主労働組合総連盟(民主労総)が各地で集会を開き、ソウルでは首都圏の労働者約2万人(主催者発表)が参集。すべての労働者の働く権利が保障される社会をつくろうと宣言しました。
キム・ミョンハン委員長はあいさつで、南北首脳会談の「板門店宣言」に触れ、「朝鮮半島の軍事的緊張が緩和し、恒久的な平和体制が構築されれば、(南北の)労働者の希望になる」と強調。宣言文は、整理解雇の中止や同一労働同一賃金、労働者三権の保障などを要求しました。
性差別やセクハラをなくそうと世界で広がりを見せる「#Me Too」運動に呼応して、女性労働者が寄せたビデオメッセージなども上映。職場から男女平等を実現し、性差別、セクハラの一掃を呼び掛けました。
全国学校非正規職労働組合のパク・ファジャさんは、「学校での労働環境の改善は急務。子どもの未来に希望を与えられるような学校、社会にしたい」と語りました。
今年は文在寅(ムン・ジェイン)政権が発足して初めてのメーデー。文大統領は「労働の価値と尊厳は、私たち自身の価値と尊厳だ」とし、公務員の労働三権の保障や、団体行動権の強化などの法制化に力を入れることを約束したメッセージを発表しました。