2018年4月19日(木)
大学の基幹経費増を
畑野氏「過度な資金競争改めて」
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日本共産党の畑野君枝議員は12日の衆院科学技術特別委員会で、日本の科学技術力の低下の原因は「選択と集中」で大学に過度の資金獲得競争をさせているためだとして、大学の裁量で使途を決められる基幹経費の増額を求めました。
畑野氏は、日本の科学論文数が10年前に比べ3870本減り、うち国立大学は2620本減ったとして、低下の主体は国立大だと指摘。「基盤的な力の弱体化は『選択と集中』による資金獲得競争が原因ではないか」とただしました。松山政司科学技術担当相は「公募型研究資金等による『選択と集中』で競争が過度にならないよう適切に配慮する」と述べました。
畑野氏は「過度な資金獲得競争を緩和するためには、国立大の運営費交付金、とりわけ基幹経費の増額が必要だ」と求めました。松山担当相が「前年度比同額程度が確保されている」と答えたのに対し、「確保では不十分。増額すべきだ」と重ねて求めました。
畑野氏は、内閣府で設置した「イノベーション戦略調整会議」に小野寺五典防衛相が参加していると指摘。戦争に科学者を動員させない戦後の歴史に背くものであり「科学技術の軍事利用への総動員体制に道を開くことは断じて許されない」と批判しました。