2018年4月14日(土)
米軍機事故 5年で133人死亡
~17年9月 有人機事故4割増
海軍・海兵隊で深刻
2013~17米会計年度(12年10月~17年9月)の5年間で米軍機の事故件数が4割近く増え、乗組員が少なくとも累計133人死亡していることが分かりました。米軍事専門誌「ミリタリー・タイムズ」が米情報自由法(FOIA)に基づいて入手した資料を分析し、ウェブサイトに陸海空軍・海兵隊の航空事故一覧を公表しました。
同誌はクラスA~Cに区分されている11年度以降の事故データを入手。それによれば、有人機の事故が13年度の656件から、17年度には909件と39%増加しました。
その背景として、オバマ前政権が13年に行った歳出強制削減があると指摘。これにより訓練時間の大幅な削減や整備士の流出などが相次ぐ一方、14年からイラク・シリアでの武装組織IS空爆が開始され、南シナ海での「航行の自由」作戦も強化されるなど、任務が激化したことをあげています。
また、今年に入っても3月中旬以降の3週間で6機が墜落し、乗組員16人が死亡するなど、事故の増加に歯止めがかかっていないと指摘しています。
軍種別では海軍と海兵隊が深刻な状況にあり、ともに5年間で事故件数が約8割増えています。日本国内でも、16年12月の沖縄県名護市安部でのMV22オスプレイの墜落をはじめ、在沖縄海兵隊機の重大事故が相次いでいます。昨年秋には米海軍のC2輸送機が東京・沖ノ鳥島沖に墜落し、3人が死亡する事故も発生しています。
横田配備強行のCV22も事故増
米空軍横田基地(東京都)への前倒し配備が強行された特殊作戦機CV22の事故件数も増加しています。データによれば、11年度にはクラスBが3件、Cが7件でしたが、17年度はBが8件、Cが17件に激増。昨年度は過去7年間で事故件数が最も多くなっています。
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