しんぶん赤旗

お問い合わせ

日本共産党

2018年3月19日(月)

ASEANと豪 首脳会議

地域平和の原則確認

シドニー宣言

 【ハノイ=井上歩】東南アジア諸国連合(ASEAN)とオーストラリアの特別首脳会議が17、18の両日、シドニーで開かれ、安全保障分野などでの協力強化をうたった「シドニー宣言」を採択しました。

 宣言で双方は、主権尊重や内政不干渉の原則を確認。国際法に基づく紛争の平和的解決などASEANが推進する地域平和に関する原則を確認し、地域の安全保障構造でASEANが中心的役割を果たすことに支持を表明しました。

 双方は「暴力的過激主義の脅威への共同の対処」を強化するとして、国際テロ対策の協力覚書に署名。法的、技術的な対策を含めて情報共有を進めていくことを決めました。

 南シナ海問題に関しては軍事拠点化しないことと信頼醸成の重要性を強調。行動規範(COC)の早期妥結に期待を表明しました。

 また宣言は朝鮮半島情勢について、「平和的な方法による完全、検証可能かつ不可逆的な朝鮮半島の非核化と朝鮮半島の平和構築に向けたイニシアチブ」を支持すると表明。南北朝鮮の「関係改善に向けた取り組み」に歓迎の意を表明しました。

 ASEANの首脳級会合が豪州で開催されたのは初めて。インドネシアのジョコ大統領が、豪州のASEAN加盟は「よい考えだ」と豪メディアに発言したのが報じられ、話題となりました。同国の研究機関は先月、将来の加盟を目指すべきと提言していました。

 ターンブル豪首相は「ASEAN・豪州関係の新時代の到来」を強調。ASEANの「スマートシティ・ネットワーク」(先進都市建設)構想に25億円相当を支援すると発表しました。


pageup