2018年2月14日(水)
米、軍事費を大幅増 予算教書
トランプ氏 核戦力増強を強調
【ワシントン=池田晋】トランプ米大統領は12日、4兆4070億ドル(約480兆円)の2019会計年度(18年10月~19年9月)の予算教書を議会に提出しました。そのうち国防費総額は7160億ドル(約77兆8000億円)で、18会計年度の要求比で約7%の大幅増となりました。
議会共和、民主の両党は9日、国防費・非国防費それぞれの歳出上限を18~19会計年度の2年間にわたり大幅に引き上げる法律を可決。トランプ氏は同日、ほぼ全ての兵器を増やし、「圧倒的に最強の軍隊を手にする。近代化を進め、最新の核戦力を作り上げる」と強調。他国も核軍拡を進めているとし、「彼らがやめないなら、核で他の誰よりもはるか最先端を行くつもりだ」と述べ、対抗姿勢をむき出しにしました。
国防費は、こうした大統領の方針を受けた一連の新たな戦略文書に基づき編成されたもので、国防総省の基本予算6170億ドルに加え、海外戦費690億ドルを要求。エネルギー省予算で300億ドル、うち核兵器の維持・近代化には240億ドルを計上。コロンビア級戦略原潜の導入費をほぼ倍増(37億ドル)させるなどしています。また、ミサイル防衛関連予算も129億ドルに達しました。
また、陸海空、海兵隊の軍人員を計約2万6000人(予備役含む)増やし、前政権の陸軍縮小方針から転換します。