2018年2月9日(金)
空自ヘリ 現場上空飛ぶ
墜落事故後3日 原因究明ないまま 佐賀・神埼
住民怒りの声
陸上自衛隊ヘリコプターが墜落した佐賀県神埼市千代田町の事故現場近くの上空を、航空自衛隊の大型輸送ヘリCH47Jが飛行していたところを8日、本紙記者と複数の住民が目撃しました。航空自衛隊春日基地(福岡県春日市)の報道担当者は、本紙の取材に同基地所属のCH47Jが千代田町上空を飛行した事実を認め、「配慮に欠け、不適切であった」とのべました。5日の事故からわずか3日後で、事故原因の究明もされていないなかでの飛行に、住民からは怒りの声が出されました。
(佐賀県・古賀誠)
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複数の目撃者によると8日午前9時ごろと同10時45分ごろに同機が上空を飛行。日本共産党の福田清道神埼市議は、午前10時45分ごろに目撃し、「事故現場から1~2キロ離れた上空を北に向かって飛んで行った」と話します。
自衛隊は同基地から鹿児島県内への往路と帰路の2回、事故現場付近の上空を飛行したとしています。
福田市議は「住民感情からすると事故直後にもかかわらず、千代田町の住民の上空を飛ぶなど許せないことだ」と批判しました。
ヘリを目撃した女性(71)は「グラウンドゴルフをしているときに音が聞こえてきたので空を見たら自衛隊ヘリが民家の上を飛んでいた。みんなびっくりしていた。にらみつけてやりましたよ。被害者のことを考えると、千代田町の上空を飛ぶことはできないはず。許されない」と怒りました。