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2018年2月1日(木)

トランプ氏「核兵器近代化を」

一般教書演説 国際的な合意無視

 【ワシントン=池田晋】トランプ米大統領は1月30日、上下両院合同会議で昨年1月の就任後初めてとなる一般教書演説を行い、「われわれは核兵器を近代化し、再建しなければいけない」と述べ、米ソ冷戦期以来、老朽化が進む核兵器の近代化を推進する方針を正式に表明しました。

 トランプ氏は、他国からのいかなる侵略行為も抑止するため、核兵器をさらに強力にする必要があると主張。「おそらくいつの日か、諸国が核廃絶に力を合わせる夢のような時期が来るだろう。われわれはまだそのような状況にない」と述べ、核軍縮・廃絶に逆行する姿勢を示しました。

 北朝鮮問題をめぐっては、核ミサイルが「もう間もなく米本土を脅かしうる」と危機感を表明。米国の自己満足や譲歩が挑発行為しか招かないことを経験から学んだとし、「私は過去の政権の過ちは繰り返さない」と強硬姿勢を強調しました。

 一般教書演説は、向こう1年間の内政・外交政策の全般について説明するもの。トランプ氏は雇用・経済、インフラ、移民、通商と内政問題に演説の大半をあて、外交・安全保障では、国際的な合意を無視する「米国第一」ぶりを改めて示しました。


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