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2012年7月25日(水)

どうみる? 修正 保育「新システム」(4)

認定こども園すすめる 「幼保一体化」というけれど?

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 「新システム」の一番の目玉とされていた「総合こども園」。幼稚園と保育所を「一体化」して、定員に余裕のある幼稚園を活用して待機児童解消をすすめようとしたのです。でもこれは、結局、取り下げられました。

 機能も役割も違う二つを無理に「一体化」することや、禁止されてきた幼稚園への企業参入を認めようとしたことに、幼稚園団体をはじめ反対が広がったからです。総合こども園には、待機児童の多い0〜2歳児保育は義務づけないため、待機児童解消にも役立たないと指摘されました。

 代わりに民自公3党が持ち出してきたのは、自公政権が始めた認定こども園をすすめるというものです。

 認定こども園制度拡充は、認可保育所をつくらない待機児童対策ということでは総合こども園構想と同じです。しかも認定こども園制度は「新システム」の原型といえるものです。保護者が施設に直接申し込み、保育料も自由に園が決める。基準も保育園か幼稚園のどちらか低い方にすることができ、自治体が決めます。保育・教育条件の低下に懸念もつよく、これまで政府目標の半分以下の900カ所しかできていません。

 父母が待機児童を減らすために望む施策は、保育所(0〜5歳児)の増設57・8%、同(0〜2歳児)39%が多数で、幼保一体施設は28・5%にとどまります。しかも父母の9割は、今後も短時間の幼児教育を求める人と長時間の保育を求める人との「ニーズの違い」が残ると考えています(第一生命経済研究所)。

 待機児童の解消に認可保育所をしっかりつくること、幼稚園と保育所、それぞれのよさを生かし、どこでも豊かな成長が保障される条件づくり、保育料軽減をすすめることが父母の願いにこたえる方向です。将来の幼稚園と保育所のあり方は、父母や国民の要求にもとづき、長期的にしっかり議論することが大切です。


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