2004年7月31日(土)「しんぶん赤旗」
参院選挙を受けた第百六十臨時国会が三十日、開会しました。選挙で示された民意にこたえて、改悪年金法を白紙に戻し議論をやり直すことや、イラク多国籍軍への参加問題、日本歯科医師連盟(日歯連)の「政界マネー」の解明も焦びの課題となっています。野党側は山積する課題を十分に審議するため一カ月程度の会期を要求しましたが、自民・公明両党はこの日の衆参本会議で八月六日までの八日間の会期を賛成多数で議決し、国民の期待に背を向ける姿勢を示しました。日本共産党は同日、国会議員団総会を開き、志位和夫委員長があいさつしました。
|
志位委員長は冒頭、先の参院選で寄せられた支持の重みをしっかり受け止めたいとのべ、「国民の期待にこたえる奮闘を、衆参十八人の国会議員団が元気いっぱいおこない、日本共産党ならではの役割を果たす決意を固めあいたい」と表明しました。
そのうえで三つの活動を重視してとりくみたいと強調しました。
第一は、「国民の苦難と要求のあるところ日本共産党国会議員団あり」という原点にたった活動にとりくむことです。
志位氏は新潟、福島、福井の豪雨災害にたいする活動にふれて、生活と営業の復興再建に国の責任を果たさせることを強調。選挙公約の当面最大の問題の一つとして、「改悪年金法の実施をやめさせ、国民が安心できる年金制度をつくるたたかいを国会でも国民運動と協力した院外のたたかいでも全力をあげたい」とのべました。
第二は、「小泉・自公政治にたいする最も厳しい批判者としての役割」です。
日本共産党は、自民党政治の大もとを変える確固とした路線をもった政党であり、国会で少数の制約があっても、本質を突いた論戦をやれば国会の全体を動かし得るとのべ、日歯連(日本歯科医師連盟)問題で、一億円を受け取った自民党の橋本龍太郎元首相の証人喚問をはじめ、腐敗と癒着の構造を徹底的に明らかにすると強調しました。
第三は、「二大政党」の問題点を国政の場で明らかにし、それに対抗する国民中心の新しい流れを広げる活動です。
とくに消費税増税と憲法九条改定を許さないたたかいを「今期の議員団の最大の仕事」と位置づけました。
志位氏は、参院選後に政府・与党から消費税増税の本音が出たり、岡田克也民主党代表が訪米先で「憲法改正をして、国連の決議があれば、海外での武力行使を可能にする」と発言したことを批判。「選挙で国民は増税と改憲にけっして白紙委任状を与えたわけではない」として、増税と改憲の二大反動政治を許さない論陣を大いにはり、国民の共同に発展させるために力を尽くそうとよびかけました。