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2025年1月21日(火)

きょうの潮流

 アホか、バカなの、頭おかしい…。誰でもネット上で読める本欄には共感や励ましの一方で、時としてののしる書き込みもあります▼SNSを使って浴びせる憎悪や中傷。情報などをネットに依存する人たちが増えるなか、言葉の刃(やいば)の被害も拡大しています。いじめや犯罪、性被害。世界では子どものSNS利用を禁じたり規制したりする国が広がっています▼自死とみられる元兵庫県議もSNS上の暴力にさらされていたといいます。斎藤元彦知事の疑惑を調査する県議会百条委員会の委員でしたが、昨年の知事選投票日の翌日に議員辞職。本紙で報じたように同じ会派だった県議は「ネットの暴力が拡散し、立花氏の脅しがあり、おびえた家族から政治の世界から退いてほしいと訴えられ、家族を守ることを優先した」とそのわけを▼立花氏とは知事選に立候補していたN国党の立花孝志党首で、元県議に対して脅迫やデマ攻撃をくり返していました▼立花氏は「兵庫県警の継続的な任意の取り調べを受けていた」とも投稿。しかし兵庫県警はまったくの事実無根と否定。明白な虚偽がSNSで拡散されていることについて極めて遺憾だと。死亡当日にも立花氏は街頭演説で「自業自得」だと悪罵を投げつけています▼死に至った真相はまだわかりませんが、立花氏の執拗(しつよう)な中傷や脅しがあったことは確か。こうしたヘイトスピーチはこれまでも多くの命を奪ってきました。それをどう食い止めるか。ネット社会に突きつけられた緊急の課題です。


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