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2024年9月20日(金)

きょうの潮流

 「うがった見方」が使われがちなのは、何かを疑って掛かるような見方をするときです。しかし、辞書などで本来の意味とされているのは「物事の本質を捉えた見方」と逆です▼うがつには穴を開けるという意味があり、そこから本質を的確に突く、真相を見抜くことを言い表す語句に。今年の国語世論調査では本来の意味を答えた人は3割ほどで、6割が逆の解釈を選んでいました。今ではすべての年齢層に浸透しているようです▼さて、こちらをうがった見方をするとどうなるか。自民党の総裁選です。それぞれが党や政権の要職につきながら何もしてこなかったのにいかにも改革を装いべらべらと。しかし語らないところに本質が表れています▼ここにきて、安倍元首相、自民党と統一協会との深い関係を裏づける証拠が報じられました。首相在任時、総裁応接室で協会会長や勝共連合会長らと並んだ写真。面談は参院選公示の直前で自民候補者の選挙支援を確認する場だったといいます▼明らかになった決定的な接点。しかし調査を口にする候補者は1人もいません。同じように、沖縄の辺野古新基地建設の見直し、「政治とカネ」問題の要である企業・団体献金の禁止を語ることもなく▼うがった見方が本来と違う使われ方をしてきた理由について、文化庁は「探られる側には気持ちのいいものではなく、疑われているように感じる」ことを推測の一つにあげています。総裁選のうがった見方。それは自民党の変わらなさを見抜くことです。


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