2024年9月20日(金)
兵庫知事不信任を可決
「資質欠く」 県議会、全会一致
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兵庫県議会は19日、本会議を開き、パワハラなど数々の疑惑が追及されている斎藤元彦知事に対して、不信任決議案を全議員86人の全会一致で可決しました。地方自治法により、知事は10日以内の議会解散か、失職の選択を迫られます。
決議は、「元県民局長の命を守れなかった事実は大変重く」「憲法に則(のっと)り県民の生命と財産を守ることを使命とする知事の資質を欠いている」と指摘。「県民の信頼を損ない、県職員を動揺させ、県政に長期に渡(わた)る深刻な停滞と混乱をもたらした」として、「県民本位の健全な県政と、職員が安心して働ける職場を一日も早く取り戻すべきだ」と決議しています。
日本共産党の庄本悦子県議が賛成討論に立ち、知事らが告発を公益通報として扱わず、通報者を保護せず“告発者捜し”や懲戒処分等をしたことは「違法に違法を重ねたものだ」と指摘。「県民の多くも知事の辞職を求めており、議会解散に大義はなく、県民の負託を受けた議員の総意として、直ちに辞職することを求めます」と訴え、真相解明に力を尽くすと表明しました。
不信任決議を受け斎藤知事は「(決議は)大変重い。しっかりと考えることが大事。今すぐ判断できない」と、辞職か議会解散かは明言しませんでした。
県議会百条委員会での証人尋問で、斎藤知事のパワハラや贈答品受領、告発者捜しや懲戒処分の違法性などが明らかになり、疑惑を告発した元西播磨県民局長は「一死をもって抗議する」とのメッセージを残して7月に亡くなりました。