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2024年7月31日(水)

米軍性犯罪の隠蔽追及

閉会中審査で赤嶺・山添議員

政府、通報手続き無視

“問題ない”外相開き直り

 日本共産党の赤嶺政賢衆院議員と山添拓参院議員は30日、衆院安全保障委員会と参院外交防衛委員会で、昨年12月に沖縄で起きた少女暴行事件をはじめとする米軍関係者による性犯罪の隠蔽(いんぺい)問題について政府の対応を厳しく追及しました。上川陽子外相は、暴行事件を沖縄県に通報しなかったことを「問題があったとは考えていない」などと開き直りました。(論戦ハイライト)


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(写真)質問する赤嶺政賢議員=30日、衆院安保委

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(写真)質問する山添拓議員=30日、参院外防委

 昨年以降、沖縄県内で計5件の米軍関係者による性暴力事件が発生し、いずれも県には通報されていませんでした。赤嶺氏は、昨年12月の事件の報告を受けた際、1997年に日米両政府が合意した在日米軍の事件・事故の通報手続きに沿って県に伝えるよう指示しなかったのかと追及しました。

 上川外相は「外務省の中で被害者のプライバシー、捜査への影響等を踏まえた」などと県に通報しなかったことを正当化。赤嶺氏がプライバシー保護は大前提だとした上で、プライバシーを理由に通報しなくてよいとする規定が通報手続きにあるのかと迫ると、上川外相は「そうした規定はない」と認めました。

 赤嶺氏は、外務省の勝手な判断で通報手続きを守らなかったことで沖縄県は抗議・要請もできず、米軍が綱紀粛正や再発防止策などを取らなかった結果、あってはならない事件が立て続けに発生したと指摘。「外務省の責任は重大だ。被害者と県民に謝罪すべきだ」と厳しく批判し、「事件を秘密にすれば再発防止は決してできない」と強調しました。

 山添氏は、28日に都内で行われた日米外交・軍事担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、米兵による性暴力事件について日本政府が「遺憾の意」を伝えたというが、2プラス2共同発表では触れられていないと指摘。共同発表の「同盟の戦力態勢」という項目に情報共有の必要性が書かれているだけだとして「個人の尊厳、女性の尊厳をあまりにも軽んじている」と批判しました。

 山添氏は、昨年12月の事件について把握しながら沖縄県に伝えなかったことは適切でなかったとの認識があるのかと追及。上川外相は「日米間で適切にやりとりを行い、関係当局による迅速な対応が確保されていたとの実態を踏まえると、問題があったとは考えていない」などと答えました。山添氏は「ひどい答弁だ。隠蔽に加担してきたというべきだ」と批判しました。


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