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2024年6月24日(月)

漁師・漁村の衰退招く

クロマグロ漁獲罰金強化 紙氏が反対

参院農水委

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(写真)質問する紙智子議員=18日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は18日の参院農林水産委員会で、漁業法と水産流通適正化法の改定案について、クロマグロの漁獲量未報告などの罰金刑を強化するもので、漁業者の経営と暮らしが守られないとして反対しました。改定案は自民、公明などの賛成多数で可決されました。

 紙氏は、定置網にクロマグロが入り漁獲枠を守るために放流せざるを得ない実態を示し、他の魚種にも損失が出ていると指摘。坂本哲志農水相は「クロマグロの放流手法等の技術開発に取り組んでいる」と答えるにとどまりました。

 紙氏は、青森県大間のクロマグロ漁師の平均的な漁獲金額が約650万円で、北海道の一本釣りでも40キロのクロマグロ5本分にしかならないことを示し、生活実態を把握しているのかと質問。森健水産庁長官は「増枠を実現してほしいとの声が現場で強い」と答えましたが、生活実態には触れませんでした。

 紙氏は、国や県が漁獲枠を決めて漁師の納得もないまま従うよう求め、漁獲量を報告しなければ罰金刑を強化しようとしていると指摘。指導、勧告、改善命令から始めるべきではないかとただしました。森長官は「違反に対しては直接罰則を適用する仕組みだ。違反事案への抑止力になる」と答えました。

 紙氏は、漁業者の生活を守る漁業法が、資源管理にのみ重点を置き、生業を営む漁師の生活を苦しめていると指摘し、「それでは経営意欲をそぎ、漁業者の減少、漁村の衰退をまねく」として、漁業法そのものの見直しを求めました。


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