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2024年6月22日(土)

企業の農業参入緩和

農業経営基盤強化法改定案

参院農水委で紙議員が反対

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(写真)質問する紙智子議員=13日、参院農水委

 日本共産党の紙智子議員は13日の参院農林水産委員会で、農業経営基盤強化法改定案は、企業の農業参入の規制を緩和するものだとして反対しました。同改定案は、自民、公明、維新などの賛成多数で可決されました。

 農地法は、農地所有適格化法人(適格化法人)の農業関係者が総議決権の過半=2分の1超を占めるよう規定しています。基盤強化法改定案は農地法の特例として、総議決権に占める農業関係者の割合を3分の1超に、食品事業者等を含めて2分の1超へと緩和するものです。

 紙氏は、企業が農業を行わず、適格化法人に参入することで優良農地を確保し、食品企業の系列下に置くことが可能になり、農外資本の農業、農地支配が強まるとの懸念があると指摘。坂本哲志農水相は「農業関係者の懸念を払拭するために特例を設けた。適格化法人の実施状況や農地の権利移転、転用を監督する」と答えました。

 農水省は、懸念払拭のための「地域との協調」を強調しています。紙氏は、地域が安心する条件を示すよう要求。農水省の村井正親経営局長は「(企業が)連携できるかどうか、しっかり見ていきたい」と答えました。

 紙氏は、農水省が外国人を含む雇用労働力の確保が必要だと報告しているが、適格化法人の地域での雇用率の報告を求めるのかと質問。村井局長は「具体的な目標を定めることは想定していない」としつつ「地域を中心に若い農業者の確保に期待したい」と答えました。


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