2024年6月15日(土)
2022年度決算など
吉良議員の反対討論(要旨)
参院本会議
日本共産党の吉良よし子議員が12日の参院本会議で行った2022年度決算などへの反対討論の要旨は次の通りです。
反対する第1の理由は、物価高騰が国民を直撃し生活が困難を増す中、岸田政権が家計を直接温める措置をことごとく拒否していることです。
物価高騰は、アベノミクスの「異次元の金融緩和」による異常円安がもたらした人災です。それなのに、岸田政権は消費税減税、インボイス中止、最低賃金全国一律1500円への引き上げ、中小零細事業主に対する社会保険料減免も拒否しています。物価高騰につながる間違った政治と一体に、暮らしにむち打つ、血も涙もない仕打ちを続けることは容認できません。
22年の合計特殊出生率は1・26、年間出生数は77万759人で初めて80万人を下回りました。大前提として、結婚や出産は一人ひとりの自由で、政治が介入すべきではありません。最大の問題は、結婚も出産も、選びたくても選べない社会にした自民党政治です。
非正規労働の拡大で若者は将来を描けず、教育予算を出し渋るなか、東京大学まで学費の値上げを検討しています。選択的夫婦別姓に背を向け、ジェンダー平等に逆行する政治が息苦しさを助長しているのは明らかです。
若者を追い詰めてきた反省もなく、「少子化」をことさら強調し、若者や女性にプレッシャーをかけ続けています。子育て財源のために社会保障を削減し、世代間の分断をあおるような政治では、未来に希望をもてません。
第2の理由は、巨額の軍事費です。
22年度の防衛省所管一般会計は5兆5626億円、補正後、後年度負担は5兆8642億円に上ります。安倍、菅、岸田政権は、憲法にもとづく「平和国家の理念」を次々と投げ捨て、ついには殺傷兵器の輸出解禁にまで及びました。ガザで子どもたちや市民が殺され続けている今、戦争を止めるための徹底した外交努力こそ、憲法9条をもつ日本が率先して行うべきです。
第3の理由は、露骨な大企業優遇です。
岸田政権は22年に原発を「最大限活用する」と明言し、巨額の資金を投入しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)や特定の半導体大企業に対する支援、東京外かく環状道路などの高速道路建設事業など、困窮した国民を置き去りにした露骨な大企業優遇は認められません。
一人ひとりの声がまっすぐ届く政治。この国に生きる全ての人が自由に、希望をもって生き続けられる政治こそ目指すべきです。