2024年6月13日(木)
資金力の多寡が結果左右
改憲手続き法 山添氏が批判
参院憲法審
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参院憲法審査会が12日開かれ、改憲手続き法(国民投票法)について意見交換が行われ、日本共産党の山添拓議員は「主権者一人ひとりの意思より資金力の多寡が投票結果を左右しかねない」と批判しました。
公職選挙法は、インターネット有料広告について、利用が過熱し金のかかる選挙につながる恐れがあるとして禁止しています。一方、改憲手続き法は、国民投票の期日前14日以降のCM放送を禁止していますが、それまでの間は有料広告の総量規制はありません。
山添氏は「CM放送可能期間中に企業や団体が有料広告放送を大量に行うことも可能か」と質問。加賀谷ちひろ参院憲法審査会事務局長は「特段禁止されていない」と答えました。
山添氏は、国民投票運動で、ネット広告は組織力・資金力次第で何でもやれる一方、公務員や教員の運動は厳しく制限されているとし「自由な意見表明が最も尊重されるべき国民投票で個々人の運動を萎縮させる規定を設けながら、投票権を持たない企業などが資金力を動員して大量の広告を発信することは可能とされている」と指摘。SNSやAI利用、フェイク情報も含めれば巨大な影響を及ぼしえるとし、資金力の多寡が結果を左右しかねないのは根本的な欠陥の一つだと批判しました。
山添氏は「想起されるのは自民党の裏金事件に象徴される、民意ではなく金がものを言う政治のあり方だ。政策も予算も献金で売り買いする政治が改憲まで金で買おうとするなど言語道断だ」と主張しました。