2024年6月13日(木)
空自と米核搭載可能機の訓練
安保3文書以降19回も 穀田氏に答弁
衆院外務委
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鬼木誠防衛副大臣は12日の衆院外務委員会で、核兵器を搭載できる米空軍のB52戦略爆撃機と航空自衛隊の共同訓練について、安保3文書が閣議決定された2022年12月以降、19回実施したことを明らかにしました。日本共産党の穀田恵二議員への答弁。内訳は日米16回、日米韓2回、日米仏1回で、以前から大幅に増えています。
核戦力を見せつけるため、「可視化」を図る米戦略を補完するものであり、穀田氏は「唯一の戦争被爆国としてあるまじきことだ」と批判しました。
穀田氏はさらに、核作戦について詳述している「米空軍ベーシック・ドクトリン(基本的教範)」(1971年版)を、空自が73年から74年まで訓練資料として使用していたと指摘。同教範は「強度の核作戦」として「核大国間における大規模な戦略核兵器の使用」にも言及しています。
鬼木氏は、核作戦についての記述の存在を認めた上で、米国の部隊運用などについて学ぶことは「幹部自衛官として重要だ」などと正当化しました。穀田氏は「このような教範の使用自体が問題だ」と批判。73年の参院予算委員会で田中角栄首相(当時)が憲法上、「自衛のための必要最小限度の核兵器は保有できる」と答弁したことをあげ、有事の際に米軍の核兵器を共同で使う「核共有」の訓練が念頭にあったからだと指摘しました。
穀田氏は、米国製のF35Aステルス戦闘機が広島型原爆の3倍の破壊力を持つ核爆弾B61―12を搭載可能になったとの報道をあげ、空自が導入している同型機も「核の搭載能力が備わるのではないか」と指摘。F35Aの導入中止を求めました。