2024年6月9日(日)
沖縄戦 ありったけの地獄
赤嶺氏 9条生かし平和外交を
衆院憲法審
|
衆院憲法審査会は6日、自由討議を行いました。日本共産党の赤嶺政賢議員は6月23日に沖縄戦犠牲者を追悼する「慰霊の日」を迎えることに触れ、「この痛苦の反省から、憲法9条は戦争につながる一切のものを排除するよう求めている」として、軍事力の強化ではなく、9条に基づく外交努力こそ求められていると主張しました。
赤嶺氏は、先の大戦で沖縄は本土決戦のための「捨て石」とされ、中学生の年齢の少年少女や壕(ごう)に避難している住民まで根こそぎ戦闘に動員したと指摘。本島南部地域では、第32軍が首里の司令部から撤退したため、狭い地域に軍民が混在し、住民は日本軍から砲弾の雨の中を壕から追い出され、泣きやまない赤ちゃんに手をかけるよう強要されたと述べ、「ありったけの地獄を集めたのが沖縄戦だ」と強調しました。
赤嶺氏は、岸田政権が沖縄の本島や離島にミサイル部隊を次々と配備するなど軍事要塞(ようさい)化する動きを強めていると批判し、「県民が求めているのは9条を生かした平和外交だ」と主張。玉城デニー知事が2022年に政府に提出した「建議書」で、外交や対話による緊張緩和と信頼醸成を図るよう求めており、「日本政府は徹底した外交努力によって東アジア地域に対話の枠組みをつくり、軍事的緊張を緩和させることに力を尽くすべきだ」と強調しました。