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2024年6月8日(土)

企業・団体献金全面禁止法案 政党助成法廃止法案

井上議員の趣旨説明(要旨)

参院政治改革特委

 日本共産党の井上哲士議員が7日の参院政治改革特別委員会で行った党提出2法案の趣旨説明の要旨は次の通りです。


 自民党案は、肝心かなめの企業・団体による献金や政治資金パーティー券の購入の禁止が抜け落ちています。それどころか、「政策活動費」を新たに法定化し、収支公開に逆行する規定を盛り込んだ改悪案です。裏金事件をはじめ金権腐敗政治を根絶するため、企業・団体献金の全面禁止に踏み出すべきです。

 「企業・団体献金全面禁止法案」の主な内容を説明します。

 第一に、企業・団体献金を全面的に禁止します。企業・団体は政党であれ政治家個人に対してであれ、政治活動に関する寄付及び寄付のあっせんを一切してはならないとします。また、企業・団体に対して政治活動に関する寄付をすることまたは寄付のあっせんをすることを勧誘し、要求してはならないとしています。パーティーの対価の支払いは、政治活動に関する寄付とみなす規定を設けることにより、企業・団体によるパーティー券の購入を禁止します。

 第二に、全ての政治団体の代表者に対して、当該政治団体と会計責任者に対する監督責任を明記します。会計責任者らが政治資金規正法違反をした際、代表者が監督責任を怠った時は、代表者も会計責任者らと同等の刑に処せられるとしています。

 第三に、政策活動費に関して、政党から公職の候補者個人に対する政治活動(選挙運動を除く)に関する寄付を禁止します。政治資金は政治家個人が扱わず、資金管理団体等において扱うとします。自民党が「政策活動費」と称して、党本部から政治家個人に巨額の資金を支出してきましたが、現行法上に規定のない脱法行為であり許されません。

 第四に、総務大臣と都道府県選挙管理委員会による収支報告書の要旨の作成を義務化し、要旨の公表を早め、政治資金に関する情報開示の迅速化を図ります。

 以上のほか、規正法の違反に係る罰則の強化、公民権停止の期間延長などを盛り込んでいます。

 「政党助成法廃止法案」の趣旨を説明します。

 1990年代の「政治改革」では、「企業・団体献金を禁止する」代わりに政党助成金を導入するとしましたが、いまだに“二重取り”が続いており、自民党は運営資金の63%を税金に依存しています。税金を政党に配分する政党助成の仕組みは、憲法違反の制度であり、廃止すべきです。

 日本共産党は、企業・団体献金や政党助成金を一切受け取らず、2法案をこの30年、国会に提出し続けてきました。金権政治一掃のためには、両法案の実現が必要です。


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