2024年6月6日(木)
改定子育て支援法成立
井上氏批判 公費削減し国民負担
国民に新たな負担を強いる「子ども・子育て支援金」制度を含む改定子ども・子育て支援法が5日の参院本会議で、自民、公明両党の賛成で可決・成立しました。日本共産党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党などは反対しました。
日本共産党の井上哲士議員は反対討論で、「重大な問題は、必要とされる3・6兆円の財源を▽既定予算の活用▽徹底した歳出改革▽医療保険制度に上乗せ徴収する支援金制度―でまかなうとしていることだ」と指摘。「その狙いは、子育て支援に関する公費負担を削減し、財源を社会保障削減と国民負担によって確保する新たな仕組みづくりにある」と批判しました。
岸田文雄首相は、歳出「改革」で社会保障負担率の削減効果を生じさせ、その範囲内で支援金制度を構築するため、「支援金制度を導入しても社会保障負担率は上がらず、国民に新たな負担を求めるものではない」と繰り返してきました。
井上氏は、医療費の窓口負担や、介護保険の利用料が増えても、社会保障負担率は上がらないと指摘。利用者負担の増加も支援金制度の導入も国民にとっては負担増そのものだとして、「政府の説明は完全に破綻している」と強調しました。
施設や月、曜日を固定せず、都道府県をまたいだ自由利用もできる「こども誰でも通園制度」は、「子どもにどれだけのストレスをもたらすか」と指摘。保育士の処遇を抜本的に改善し、全ての子どもに質の高い保育を保障することが必要だと主張しました。