2024年5月29日(水)
社会保障削減へ圧力
倉林氏 子育て政策財源批判
参院内閣厚労連合審査会
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日本共産党の倉林明子議員は28日の参院内閣・厚生労働連合審査会で、子ども・子育て支援法改定案について、子育て支援財源確保を口実にした新たな負担増や社会保障削減の加速は許されないと追及しました。
倉林氏は、医療保険料に上乗せして徴収する子育て支援金が「子育てを終えた家庭や子育てのない世帯にとって給付なき負担増となる」と追及。加藤鮎子こども政策担当相が「国民に新しく拠出をいただくことは事実だ」と答えたのに対し、倉林氏は「負担はないとの政府の説明は破綻している」と批判しました。
政府は子育て政策の財源確保として2028年度までに徹底的な「歳出改革」を行うとしています。倉林氏は、期限を区切る「歳出改革」は社会保障削減へ圧力をかけることになると指摘。「介護保険制度改革」でもくろまれるケアプランの利用者負担や2割負担の対象拡大、要介護1、2の生活援助サービスの総合事業への移行などは「介護保険崩壊につながるもので、これまで何度も先送りされてきた。強行するなど国民の理解は得られない」と批判しました。
倉林氏は、医療でも3割負担の対象拡大や高額療養費制度の見直し、病床削減の推進など負担増・給付減が目白押しだと指摘し、政府が称する「能力に応じて全世代が支えあう全世代型社会保障」は「社会の分断を生んでいる」と追及。武見敬三厚労相が「真逆だ」と答えたのに対し、倉林氏は「能力に応じた負担というのなら金融資産家の優遇税制の見直し、大企業の内部留保の活用こそ検討すべきだ」と指摘しました。