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2024年5月29日(水)

空港・港湾 自衛隊優先 強制恐れ

地方自治法改定案 宮本岳志氏ただす

 日本共産党の宮本岳志議員は28日の衆院総務委員会で、自衛隊などの空港・港湾の軍事利用を拡大する「特定利用空港・港湾」を巡り、地方自治法改定案に基づき自治体に対する「指示権」が行使されれば、自衛隊などの優先利用が強制される可能性があると追及しました。

 改定案は、政府が「国民の安全に重大な影響を及ぼす事態」と判断すれば自治体に「指示権」を行使できる仕組みを導入。政府は国の関与の要件は「特定の類型に限定せず」などと曖昧にしています。

 宮本氏は、国は法律・政令の根拠がなければ自治体の事務処理に対する関与を行ってはいけないとする「関与の法定主義」に反すると批判しました。

 「特定利用空港・港湾」は、自衛隊などが空港・港湾を円滑に利用できるよう国と自治の間で調整の枠組みをつくることを条件に整備を推進するものです。

 宮本氏は、枠組みは国と自治体との「話し合いベース」で調整するとしているが、改定案は「指示」の行使の「類型」を限定しておらず、「優先利用が強制されるかもしれないという不安が広がるのも当然だ」と批判。「改定案に基づく関与の行使は想定すべきではない」とただしました。

 松本剛明総務相は「自衛隊、海上保安庁の優先利用のために指示を行使することは想定されていない」と答弁。宮本氏は「住民は『特定利用空港・港湾』となるだけで危険性を感じている。地方自治法の特例規定が『話し合い』を覆すことはあってはならない。そうしたことを持ち込むのが今回の改定案だ」と批判しました。


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