2024年5月26日(日)
標準労務費の確保を
高橋氏 建設労働者の処遇改善求める
衆院国交委
|
建設労働者の処遇を確保する建設業法、公共工事入札契約法、公共工事品質確保法(担い手3法)の改正案が23日の衆院本会議で全会一致で可決しました。
日本共産党の高橋千鶴子議員は22日の衆院国土交通委員会で、賃金引き上げ、安定につながる標準労務費を下請け、孫請けに届けるよう要求。技能者の技能や経験を処遇アップにつなげる建設キャリアアップシステム(CCUS)を採用しながら、メリットを感じないとの中小事業者の声を紹介し、どう賃金アップの原資を確保し、技能者に適切に届けるのかと質問しました。
国交省の塩見英之不動産・建設経済局長は「元請けの中にレベルに応じて手当制度を用意しているところがある。レベルアップした技能者が元請けの垣根を越えて相応の処遇を受けやすくなる」と答えました。
高橋氏は、CCUS以前に大林組などのゼネコンが導入していたグリーンサイトでは資格や雇用保険番号などCCUSと同じ個人情報を元請けに提供しながら、両方に登録しなければ工事現場に事実上入れなくなっていると告発。「それぞれに手数料等がとられ、負担にもなっており、二つの制度は整理が必要だ」とただしました。
塩見局長は「民間のサイトは10以上あり、そのままにして横をつなぐようにした」との消極的な答弁に終始しました。
品確法改正案で新設された競争がないことを確認した上で随意契約を可能とする条文について高橋氏は、東北復興工事で本来、競争入札すべき工事を変更契約で追加工事扱いにしたように、国に都合よく利用されないかと質問。発議者の国重徹議員(公明党)は、競争相手がない場合に限り、公募の手続きを必須としており、安易に随意契約ができる制度ではないと答えました。