2024年5月25日(土)
新規就農者 支援拡充を
参院農水委 紙氏が国に要求
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日本共産党の紙智子議員は23日、参院農林水産委員会での食料・農業・農村基本法の質疑で、新規就農者の支援拡充を求めました。
紙氏は、新規就農者数が2011~23年に倍増した福島県では、同県が設置する「農業経営・就農支援センター」の同じ事務所に県職員とJA(農業協同組合)グループ、農業会議、農業振興公社の職員が常駐しており、就農から定着まで一貫した支援が受けられると紹介しました。
紙氏が「ぜひ国も、ワンストップで(一貫して)相談に乗れる取り組みを支援してはどうか」と求めると、農水省の村井正親経営局長は「こうした優良事例を横展開していくことは非常に重要だ」と応じました。
紙氏はさらに、家族内で農業を継承する親元就農者は、新規就農者としての経営開始資金=年間150万円の支援を受けられないと指摘。岩手県雫石町は親元就農者に独自に年30万円を支援しているとして、「国にも、ぜひやってもらえたらという声も出ている」と決断を迫りました。坂本哲志農水相は「今後の課題として考えたい」と答弁。紙氏は、新規就農者を増やすには「家族経営を重視し、もっと広げるという視点が必要だ」と強調しました。
また、中山間地域直接支払は、脱落者をカバーするなどの役割から、集落活動への支援になっています。紙氏は、欧州連合(EU)のように個々の農業者への支援に拡充するよう求めました。