2024年5月22日(水)
個人の尊厳を基本に
山添氏、「希望社会」へ強調
参院調査会
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参院国民生活・経済及び地方に関する調査会は15日、「誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築」をテーマに4回にわたって行った参考人質疑を受けて、まとめの意見交換を行いました。
日本共産党の山添拓議員は「誰もが取り残されず希望が持てる社会のためには、人権後進国の現状を改めることが不可欠。ジェンダー、若者、障害者、外国人など個人の尊厳を基本とする人権尊重の施策でこそ希望につながる」と述べました。
山添氏は「ジェンダー平等と働き方」についての質疑で、「格差解消の具体策として、業種別の最低賃金をつくることが切り札になる」とした参考人の意見について「実効性ある提案だ」と指摘。13日に東京地裁が間接的な男女差別と認めたAGC子会社の社宅制度についての判決も紹介し、「間接差別の是正に、政治も正面から取り組むべきだ」と発言しました。
また、若者の教育支援の質疑で、特別支援学校・学級について発言した参考人が「普通学級の悲惨な現状を変えることが必要」と述べたことを紹介し、学力テストに追われる状況を改めるとともに、「根本にある教員不足の解消のため、教育予算と定員数を増やすべきだ」と訴えました。
さらに、山添議員は、人口減少をはじめ地方をめぐる課題については、「教育や社会保障を切り捨て、財政力の強い都市部に人口が集まる現状については、国に大きな責任がある」と指摘。「頑張ったところを助けるという選択と集中で、頑張れなくて途方に暮れているところには支援が一切入らない」という参考人の意見を紹介して、地方についての政策をめぐる「かけ違いを是正すべきだ」と述べました。