2024年5月22日(水)
国民負担求める仕組み
子ども・子育て支援法案 井上氏批判
参院内閣委
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日本共産党の井上哲士議員は21日の参院内閣委員会で、子ども・子育て支援法案について、子育て支援に対する国の責任を後退させ、支援の充実を求める国民に負担を求める仕組みだと批判しました。
政府は、医療保険に上乗せ徴収する子ども・子育て支援金を導入しても、社会保障費の歳出改革によって社会保障負担率に削減効果を生み、支援金はその範囲内のため「国民に新たな負担を求めない」と説明してきました。
井上氏は「社会保険料だけを対象とし、介護保険利用料増や医療費の窓口の負担増があっても『率』には影響がない」と指摘。内閣官房・全世代型社会保障構築本部の竹林悟史審議官が「ご指摘の通り」と認めたのに対し、社会保障負担率を用いて国民負担がないと説明するのは、「本当にごまかしだ」と批判しました。
「支援金」の主な使途は児童手当の拡充です。井上氏は、法案成立後に児童手当の財源に占める国の負担割合がどう変わるか質問。こども家庭庁の藤原朋子局長は、3歳未満を養育する被用者世帯で33・5%から負担ゼロに、3歳未満の非被用者世帯で66・7%から26・7%に、3歳以上で66・7%から44・5%にそれぞれ減少すると説明しました。
井上氏は「国の負担割合を後退させ、支援金による国民負担で実施するのが実際だ」と指摘。「支援を充実してほしければ、支援金の額を増やすというもので、到底認められない(制度だ)」と強調しました。